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「ほめる教育」の落とし穴(その3)

では、「ほめること」がよくないのか?

という話をしますね。

実は、最初にお話しましたが、ミューラーとデュエックの実験の紹介は、
3つのグループのうち2つのグループを今まで紹介してきました。

もう一度確認しますと

被験者(実験を受けた人)1人1人にはそれぞれの成績は伏せて

「とても優秀で80%の正解だった」

と伝えました。

 そして、その後グループごとにかける言葉をかえたのです。

【第1のグループ】には

「こんなたくさんのパズルが解けたのは本当に頭がいい証拠だ。」

と話しました。(その子の能力をほめる)

【第2のグループ】には、

何もいいませんでした。

そして、今まで話さなかった【第3のグループ】では、

「こんなにいい点がとれたのは、きっと一生懸命努力したからだね。」

と言ったのでした。(その子の努力をほめた)


 このあと、【第3のグループ】に何が起こったのか?
その話をしますと、【第1のグループ】と【第2のグループ】と違ったのは、

「難しい問題」と「やさしい問題」のどちらかを選ぶとき、

「『やさしい問題』を選んだのはわずか10%だった。」

のです。
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注) このときの質問を再度掲載しますと、

1つの課題は、

「非常に難しいくて、解けないかも知れない。
 でも、やりがいがあり、例え解けなくても何かを学ぶことができる。」


もう1つの課題は、
「ずっと簡単で、すらすら解けるけれど、学べることはあまりない。」

というものです。
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 「頭がいい」と言われた【第1のグループ】、
 何も言われなかった【第2のグループ】、

に比べて、

 「一生懸命よく努力した」と言われた【第3のグループ】

は、

 むずかしい問題をしたがったり、
 「家で続きをやろう」とする

割合が高かったのです。
そして、実験の最後にもう一度やさしい問題を与えられたとき、

【第3のグループ】の子どもは、最初にやったときよりも
たくさんの問題を解いたのでした。

いかがでしたか?

この結果から、

「努力に対するほめ言葉」
「能力に対するほめ言葉」

の違いがわかります。2人の研究者によりますと、

 努力をほめられた子どもは、

 ・結果がどうなろうとも、失敗を恐れずやってみようと思うようになる。
 ・何かを学びとろうとする意欲が、悪い点に対する恐れより大きいため、
  やさしい問題よりやりがいのある問題を選びたがる。

 その結果・・・

 その後のテストでも励まされたとおりに懸命に努力しようとするため、
 成功の可能性も高くなる。

 また、たとえ失敗しても、原因は自分の努力不足にあると考えることができる
つまり、自分には能力がないという無力感を避けられるようになった。

のです。

 この実験は中学生を対象としていましたが、別の実験でその年下や、年上の子ども
でも同様な結果が得られました。

 いくつかの実験結果で、

 「ほめ方しだいで効果が違う」という点で一致しています。

子どものやる気をうしなわせるほめ方もあれば、
子どもから最高の能力を引き出すほめ方もあるのです。

もし、あなたがこれから、子どもをほめるときは注意が必要ですね。

確かに親は、ついつい

 「子どもの才能や知能をほめて、気分をよくさせたくなります。」

実は、これは私もずっとやってきました。

ですが、今までの研究結果からは、「よい結果を生まない」ようです。

これは、何度もいいますが、私の指導経験でも同じような経験をしてきました。

「ほめろと、いうけどほめると調子によってやらない(笑)」
「今はやっていないけど、本気だせばできる(と考えて結局やらない)。」

というものです。心あたりはありませんか?

 では、どういうほめ方をすればいいのか?これについて考えますと、

当たり前ですが、

 「変えられないところはほめず、その子に変えられるところをほめる」

のです。大切なのでいいますが、

 「変えられないところはほめず、その子に変えられるところをほめる」

です。叱るときも同じですね。

例えば、

  子どもの努力や、集中力、時間の使い方など。

実際の場面では、子どもがテストでよい点をとってきたら、

「ずいぶんよく勉強したね。」
「遊びにいったりしないで、時間を上手に使ったんだね。」

「夜遅くまでがんばってたね。」
「見ていないところで努力していたんだね。」

など。また、子どもがサッカーのクラブチームで選手になったら、

「きつい練習に耐えれたんだね。」
「厳しい練習をやったんだね。」

「他のメンバーとうまくやれているんだね。」

とほめます。

 こういうほめ方をすることで、子どもの

 がんばる力
 柔軟性
 忍耐力

が励まされます。さらに、これらのことをはっきりさせるために、
子どもが使って方法、技術などについて聞いてみましょう。

勉強の場合は、

「今回よくかんばったけど、どうやって勉強したの?」
「クラブしながら、がんばっているけれどどうやって時間のやりくりしているの?」

サッカーの場合は、

「今日の試合はどこが楽しかった?」
「練習はどうやって工夫しているの?」

です。そして、できるだけほめるときは、具体的にです。
私の場合は、数学で途中経過をきちっと書いている生徒がいたら、
ノートをその生徒に借りてみんなの前でほめます。

「ちょっと手を止めて。こっちを見て。
 この○○のノートを見て。
 ○○ ノートみたいに途中経過を書くんだぞ。

 ほら、間違っていても、どこが待ちがっているか
 よくわかるだろ。

 こう書いてある子は成績を伸ばしやすいんだ。」

と。これで、ほめられた子は今のやり方を自信を持って
取り組めるし、聞いた子は、他の子のよい方法を知って
まねするようになります。

 一度ほめ方を考えてみてくださいね。

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